強さとは

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今回のオリンピックは凄かった。
ほぼ全部ニュースで観たけれど
めっちゃ感動した。

 

吉田沙保里選手の銀メダルの重さだったり
水谷隼選手の銅メダルの雄叫びだったり
内村航平選手の抜群の安定感だったり
羽根田卓也選手のバランス感覚だったり
陸上男子四継銀メダルの速さとバトンパスの美しさだったり
体操男子団体の大逆転金メダルの力強さだったり
卓球女子団体銅メダルのチームワークだったり
柔道の王国復権を果たすメダルラッシュだったり
トップアスリートの躍動に目を奪われた。

 

ただその中で個人的に1番衝撃を受けたのは、
水泳200mバタフライの星奈津美選手の銅メダル

に他ならない。

 

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確か、初めてこの選手を見たのは
2015年の世界選手権だと思う。
その大会では金メダル取ってた。

 

2012年のロンドンオリンピックで銅メダル取ってるけど
その時の俺は入院中でろくにテレビも観ていなかったから
たぶんその頃の彼女は知らない。

 

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バセドウ病

 

それが彼女の持っていた病だという。

 

「なんか聞いたことあるな...」

 

そう思って調べてみたら
歌手の絢香やサッカーの本田圭佑選手も
同じ病と闘っているとのこと。
症状は人それぞれらしいけど
大まかにまとめると

 

新陳代謝が以上に活発になり
常に全力疾走をしているような状態。
エネルギー消費が激しく
とにかく疲れやすい。

 

ということだそうだ。

 

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トップアスリートがバセドウ病

 

ただでさえエネルギー消費が激しい環境下にいるのに
病の症状でさらに消耗していく。
僕は実際にその病にかかったことがないからわからないけれど
もし公表されている通りの症状が起きているのなら
それは地獄だと思う。
苦しいなんてレベルの話じゃないと思う。

 

周りの選手と同じメニューをこなしても
疲労のレベルが圧倒的に違うわけだし
その分一つ一つの動きの質を上げるのに
どれだけの苦労を伴うか。

 

それでもプロのアスリートである以上
舞台に立ってしまえば病は関係ない。
全員が平等。

 

そんな中で掴み取った銅メダル。

 

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オリンピック2大会連続で
銅メダルを獲得したことはもちろん凄い。
ただ、僕が何に1番感動したかというと

 

手術をして

完治させて
またこの舞台に戻ってきて
結果を出した

 

ということ。

 

正直、病を理由に競技をやめることだって
選択できたはず。
世界選手権では優勝しているし
実績としてはもう世界一に輝いているから。
それでも
手術をしてしっかりと治して
また闘うことを選んだ。
それがもう凄すぎるなと。

 

「世界選手権では金メダルを取ったけれど
オリンピックでは取っていないから」

 

もしかしたらそんな理由かもしれないし
単純に水泳が大好きで大好きで
動けるうちは一生現役でいたいくらい
大好きなのかもしれない。

 

それは星選手本人にしかわからないけれど
こうしてまた戻ってきて
たくましく闘う姿を見せてくれたことに
ものすごく感動した。

 

アスリートである以上

1位を目指すのが当然なのかもしれないが

金メダルを取ることが必ずしも強さではない。

強さとは

苦境にもめげない諦めない力

のことなのかもしれない。

 

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人間やればできるもんだ

 

そう言われてる気がした。
というか
星選手その人がそれを体現してた。

 

だいぶ良くなってきたとはいえ
まだまだ辛いことや苦しいことはたくさんあるし
凹むこともたまにはある。

でもこうやって己の努力をもってして
病を克服して
思い切り輝いている人が存在すること。

 

それだけで希望だろ。
人間の持つ底力を見せてくれたろ。

 

星選手。
本当におめでとう。
本当にありがとう。

 

さぁ
明日も一歩でも前に進めるように
こつこつやれることやっていこう。